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アイスクライマーズ・エッセイ 〜八木名恵の氷壁アックスボンバー〜 その2

16389276_1025485990891008_1310269275_o私は人様からよく「変わってるね」と言われる。

私はよく人様に迷惑をかけてしまっていて、それでも有難いことに生かされている。

これでも、他人に迷惑をかけない様に、不快感を与えない様に生きようと心掛けている。

自分にできることをいつも探している。 いつも自分の中に矛盾がある。

2016年12月14日(水) 久々にW杯全戦に参戦が始まる日。先ずは羽田から出発してアメリカへ行く。

今回の往路は羽田→ロサンゼルス→ソルトレイク→アルバカーキ→(レンタカー)→コンペ会場のドランゴという行程。

久々に乗る国際線も、久々に乗る飛行機も、コンペにも緊張していた。 しかし、今回はNさんと一緒だ。かなり心強い。

今から緊張しても意味がないので無事到着することだけ考える。現地で3人目の日本選手ギハードさんとも合流できる。 ということで、アメリカはロサンゼルスに到着。

16325436_1025485180891089_1917038355_o入国に時間がかかり、なんと・・・ ソルトレイク行きの飛行機に乗り遅れる。 何とも前途多難な初陣。それでも、英語力のあるNさんのお陰で他のフライトに変更が出来た。 ただ、これでギハードさんと約束の時間に合流するのが難しくなった。

結局、ソルトレイクで約7時間くらいトランジットになり、アルバカーキには夜中の02:00頃の到着となった。勿論、アルバカーキで借りる予定のレンタカー屋さんは朝まで開かず、無人と化した空港でひたすらレンタカー屋さんの開店を待つという猛烈にハードな出だしとなった。

時差ボケな上、気付けば日付は変わり、2日くらいかかって辿り着いたドランゴは静かで平和な小さな町。とは言え、グローバルWiFiさんのサポートのお陰でいつでも何処にいても連絡が取れるのでギハードさんとも合流出来た。

私の中で、ワールドカップの掟(というよりワールドカップあるある話)がいくつかあって、その1つは、トラブルは起きるものだから帳尻が合えばOKということ。 また、アイスクライミングW杯は辿り着くこと自体、現地で大会受付を完了させること自体が超えるべきハードルの1つだ。 ホテルにチェックインもせずに大会会場に行き、受付をする。ここまで来れば後は切り替えて登るだけだ。

2年前にW杯を全戦参戦した時の顔ぶれが並び、再会を喜び合う。 約2ヶ月に渡って毎週末戦った家族の様な人たちがまだ私のことを憶えてくれているなんて、単純に嬉しい限りだ。 そしてまた、何週間も同じ時間を共有する。

本当は、私はそこに怖さを感じる。 長い時間を共に過ごせば相手の良い所も苦手な部分も見えてくる。恋人と同棲し始めたらその人の苦手な部分が見えてきて、結局別れてしまったというアレだ。 私はよくこのパターンに陥る。私だって人並みに嫌われたくないなと思うし、お互い楽しく、気持ちよく過ごしたいと思ている。 どうやら、私にはそういった努力が足りないらしい。 いつも、「怖い」と感じる。 もし、他人と上手くやっていく方法をご存知の方がいらっしゃったら教えて頂きたい。 もし、同じ様な悩みをお持ちの方がいらっしゃったら、あまり落ち込まないで欲しい。 同じ様に人付き合いが下手な主婦がここにもいると、自分だけじゃないんだと思うのはどうだろうか?

 

その3へつづく

 

(文:八木名恵)

※この文章は八木名恵の主観であり、クライミングに対する意見ではありません。 八木名恵はコンペティターであり、山岳全般の専門家ではありません。アウトドアアクティビティーを楽しまれる際は専門家の意見を参考にして頂き、安全やマナーに十分配慮して無理のない計画をお願い致します。

その1はコチラ↓

アイスクライマーズ・エッセイ 〜八木名恵の氷壁アックスボンバー〜 その1

 

八木名恵プロフィール

プロアイスクライマー八木名恵(やぎなえ)