ドキュウ!ストアなるオンラインショップをスタートして少しずつラインナップを
増やしていきます。
フォトグラファーのGOTO AKIさんにご自身の写真集に込めた想いを
どどーんと聞いた第二回目です。
1冊目:「LAND ESCAPES」(ストア:http://docue.shopselect.net/items/1709895)
2冊目:「LAND ESCAPES – FACE 」(ストア:http://docue.shopselect.net/items/1709916)
ぜひ本を手に取ってご覧ください。
ド級!では「LAND ESCPES」シリーズの2冊を各限定10冊、
GOTOさんの直筆のサイン入りでお届けします。
(聞き手/写真/文:山本喜昭 |写真:GOTO AKI )
山本>
写真集の中身とは少し離れるんですけど、
ご自身で出版レーベルをやられてます。
トラビアッジョ・パブリッシングですよね?
どういう意味なんですか?
GOTO>
トラビアッジョは英語のトラベルとイタリア後のビアッジョ、
共に旅という意味ですが、その造語です。
山本>
なぜイタリア語なんですか?
GOTO>
ぼくは、99年に個展をやった後に
イタリアに移住しようと思ったことがあったんです。
友達が家に住んでいいと言われて20万円握りしめて
行ったんです。
結局出たり入ったりでトータル8ヶ月ぐらいで帰ってきたんですけど、
その時のことが強く印象に残っているんです。
日本人のアーティストでイタリアに住む人って当時は少なくって、
フォトグラファーといえば、フランスかドイツやイギリスみたいな
感じだったんですね。
ぼくは、人と違うことがしたかったので、イタリアが
いいなと(笑)
山本>
職人は多いんですけどね。
GOTO>
そうですね。
現代アーティストは少ない印象がありました。
なので、そういうことも含めて旅なんです。
山本>
ご自身で出版機能をもたれて本を出されることへのこだわりって
おありになるんですか?
GOTO>
はい。
ぼくの写真学校時代の恩師で鈴木清さんという写真家がいらっしゃって、
すでにお亡くなりになっているのですが、
先生の作品は1冊をのぞいてすべてこだわりの自費出版だったんです。
鈴木先生は日本の写真界でも特殊なドキュメンタリーの写真集を
出しつづけた作家として知られています。
デジタルの時代でもないときに自費出版というと
1冊出すのに数百万くらいのコストがかかったと思うんです。
それを生涯にわたって出し続けたのはすごいエネルギーです。
自費出版というと人によっては、下に見る人がいると思うんですけど、
実は最も自由に表現できる手段なんです。
出版社と一緒だと、様々な制約がどうしても出てしまいます。
自分の想いをこめた作品を自分で数百部創って売って行くという
ことを生涯にわたって彼はやって、その姿勢を見せてくださいました。
ぼくもそれに感じるところがすごくあって、1冊目を出す時に
大手出版社で部数を出せる形態でもないと思っていたので、
自分で出そうと決めたんです。
で流通考えてレーベル創ってJANコードやISBNを取得して、
旅にこだわってるので、トラビアッジョという名前にしました。
山本>
実際やられてみてどうですか?
GOTO>
まあ、写真集というのは売れないですね(笑)
山本>
(笑)
GOTO>
まあスピード早くは売れないという意味ですけどね。
10年かけて売ればいい、と思ってます。
商売としてみたら甘いと言われるかもしれませんが、
そうじゃない部分にも価値を見いだしてるので、
鈴木先生から学んだ姿勢を大切にしたいなと思って、
現在2冊出しています。
でもTVを見たり写真展にきていただいたお客さんから、
何処で買えるの?という
お問合せをいただいたりして、当たり前ですが、
このやり方では届けられる人が限られてしまうのだな
ということも同時に感じていてぼくの考え方に共鳴していただける
出版社さんがいたらちゃんと流通のことを考えて
一度ご一緒してみてもいいのかなとも考えてます。
山本>
でもご自身のレーベルが故に、流通量は限られてくると思うのですが、
ダイレクトに書店員さんや買っていただいたお客さんからの
反応をうけることができるんじゃないですか?
GOTO>
そうですね。
自分の創ったものを自分で売ることで、ダイレクトに反応が感じられて、
お客様が見えるので、すごくいいフィードバックになりますね。
そういう意味では、自分がブレちゃいけない、手も抜かない。
届く人にはちゃんとその人のココロに届くということもわかったし、
本に関してはぼくは数量を目指してこなかったです。
届いてほしいとある意味矛盾するんですけど、
広く届くより深く届けたいと思っています。
山本>
そういう意味では、作品を撮ること、本を創ること、
売ることまですべて一体となっていますね。
それ全部が作品と言えますよね。
GOTO>
はい、それは言えますね。
山本>
GOTOさんの作品ってやさしいですよね。
斬新だけどやさしい。
やさしいんだけど、時折、ギュンってくる感じ。
人に例えると、もの静かなんだけど、時々すごい的を得たことを
言ってドキッとさせるような。
GOTO>
それは的を得てるかもしれないです。
でも次のシリーズはもっと移動感がでると思います。
トレイルを移動しながら撮影して。
そんなことを妄想しています(笑)
山本>
いいですね!
楽しみにしてます。
今日はありがとうございました。
(おわり)
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GOTO AKIさんの直筆サイン入り写真集「LAND ESCAPES」、「LAND ESCAPES – FACE -」
のお買い求めは下の写真集の表紙をクリックしてくださいね。
¥ 2,160(税込み)
LAND ESCAPES – FACE(写真集|著者:GOTO AKI)
¥ 3,024(税込み)
過去のGOTO AKIさんとの雑談インタビューはコチラ
LAND ESCAPES 〜GOTO AKIの地球の表情を見つめる目〜 第一回
LAND ESCAPES 〜GOTO AKIの地球の表情を見つめる目〜 第二回
LAND ESCAPES 〜GOTO AKIの地球の表情を見つめる目〜 第三回
LAND ESCAPES 〜GOTO AKIの地球の表情を見つめる目〜 第四回
<GOTO AKIさんのプロフィール>
1972年神奈川県生まれ。
上智大学・東京綜合写真専門学校卒。
1993年の世界一周の旅から現在まで53カ国を巡る。
写真集「LAND ESCAPES」(traviaggio publishing)が東京都写真美術館、Amazonなどで販売中。
2015年版キヤノンカレンダーと新作写真集「LAND ESCAPES – FACE」を制作。
2015年初より全国のキヤノンギャラリーにて個展開催。
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