突撃!雑談インタビュー・第5回のゲストは、
重力と遠心力を巧みに操り観衆を魅了する
ラートパフォーマーの吉田望さん。
サムライロックオーケストラの舞台のことや
アメリカでのコーチ修業のこと、
ラートの普及に向けた様々な取り組みなどを中心に、
自身がインストラクターも務めるGボールに座って
ググッと語っていただきました。
(文章・写真=池ノ谷英郎/聞き手=山本喜昭)
——-
山本>
望さんと出会ったのはいつでしたっけね?
宮地さん(トレイルランナー宮地藤雄さん)の大会ですよね。
吉田>
2012年かな?
たまがわのイベントだったと思います。
山本>
そう、確かたまがわですよね。
吉田>
はい!
初めてラートでたまがわに参上しまして(笑)。
なかなか日本では屋外のイベントにラートは出さないんですよ。
その時は本格的に回るというものではなく
芝生の上での体験会が中心だったんですけど、
そういうことをアメリカではたくさんやっていて、
アメリカでお世話になっていたコーチは、
別に屋外に出すのがどうとか細かいことには気を使わない、
どんどん出せというような人だったので、
夏はゴロゴロとラートでパレードをやったりしていたんです。
山本>
アスファルトの道とかで?
吉田>
そうです。30分とか乗り続けるとお尻痛くなるし、
100mも回っていたら目も回りますよね。
山本>
ラート自体もガリガリになっちゃうんじゃないですか?
吉田>
そうなんですよ。
だから個人的にはあんまり屋外ではやりたくなかったんですけど、
みやちさんのイベントだし、本チャンの演技をやれって
言われているわけではなかったので、
これはひとつめの殻を破るいいチャンスかな、
と思って喜んで出させていただきました。
そしたらいろんな出会いがあって、
みやちさんを囲むスタッフの皆さんがすごくいい方で、
好きになっちゃいました。
山本>
それまでって、ラートの人たちとの付き合いが
ほとんどだったんですか?
いろんなところに飛び出していたんですか?
吉田>
私はラートをやっている人の中では
かなり広く飛び出している方だったと思います(笑)。
もちろん、もともとラートを競技として
15歳の頃から始めまして、
その後大学に進学して仲間と一緒にインカレを立ち上げて、
競技をやりながらもっとラートをたくさんの人に見てもらいたい、
知ってもらいたいって思うようになりました。
そうするためにどうしたらいいんだろう?
ってことを考えて、舞台の世界に飛び込んだんです。
山本>
広めるために舞台の世界へ、って感じですか?
吉田>
そうですね。
一般の人がラートを見る機会ってあまりにもないので、
とにかく見て欲しいんです。
年に1回の全日本選手権、年に1回のインカレと
競技会自体も少ないんです。
その先に世界選手権があるので選手たちはがんばるんですけど、
一般の人が見たいと思っても見るチャンスが少ないんです。
この楽しさをシェアしたいな、もっと知ってほしいな、
って思って在学中から舞台の世界に入ったんです。
みんなが就活を始める3年生の後半から私も合同説明会に行ったり、
エントリーシートも書いたりしていたんですけど。
山本>
リクルートスーツ着てたんだ!(笑)
吉田>
そうなんです(笑)
筑波大学に通っていたんですけど、
つくばから週末東京に行ったりしながら
「本当にこれでいいのかな?」
っていう疑問がずっとありました。
当時「マッスルミュージカル」(サムライロックオーケストラの前身)で
ラートでパフォーマンスをしていた吉川さんという方に
相談した時に、そんなに興味があるなら
1回オーディションを受けてみないか?
って言われたんです。
それで、ある事務所のオーディションを受けたんですけど、
就職より先にそのオーディションに受かったこともあって
「この世界で試してみようかな」
とその事務所に入って舞台とか芸能のお仕事を始めたんです。
それで、競技だけでなくスポーツの枠を超えた
ステージの活動もそこの現場で始めさせていただきました。
そんなこんなで大学の5年目は稽古しながら
舞台のお仕事とリハーサルと、その時は部活とラート競技と
卒論をやっていましたね(笑)
山本>
大学の部活は何をやっていたんですか?
吉田>
体操部です。
体操競技部ではなく一般体操と言われる体操で、
その中でGボールをやらせてもらったりしたんです。
新しい体操をみんなで作ったりとか、器具の体操とか、
組体操とか、幅広くやっていました。
部活内でもラートはやっていました。
ラート競技をやりたいという人は、
部活以外の時間に競技会に備えて練習する
というスタイルでやっていました。
そういう面で環境はよかったですね。
山本>
話は飛ぶんですけどね、僕がラートを知ったきっかけはですね…
吉田>
あー、聞きたいです!
山本>
僕は2011年の年明け2月くらいに会社を辞めて独立したんですよ。
で、いろいろスポーツ関連のことをやっていこうと思っていた時に、
新規事業のアドバイスをしてくれる人にいろいろ相談していたんです。
僕はマイナースポーツとかメジャースポーツとか
そういう括りはあまり関係ないなと思っていて、
スポーツ選手でも冒険している人でもチャレンジしている人の
マインドを世の中に伝えて、彼らの活動を
もっと広く知ってもらって彼らが活動しやすい環境が
作られるべきだと思っていたんです。
そんな中、その人が
「いろんな競技があるよね〜。山本ちゃん、これいいんじゃない?」
ってYOUTUBEで見せてくれたのがラートだったんです。
吉田>
えーっ!
山本>
「なにこれ?このスポーツ、面白いんじゃない?」
って初めてラートを知ったんですよ。
で、その後、宮地さんの大会の件で会った時に
「ラートの吉田望さんって方が来るんですよ」
って聞いて「えっ!そうなの!?」
って思ったんです。
だからYouTubeですよ、出会いは(笑)
吉田>
YouTubeすごいですよね。
発信力というかなんと言うか、検索するとポンと出てきて。
めずらしいものを探してみようというときに、
ラートは見た目に派手だから面白いってことで、
そういう方向から見つけてくださる方もたまにいらっしゃるんです。
テレビ番組の制作の方とか。
生でラートを見たのはみやちさんの大会の時ですか?
山本>
そうそう、望ちゃんと初めて会った時に初めて見たんです。
ところで、ここ(手元のラートの資料)に
「ラートって何?」ってあるけど。
吉田>
これ、自分で作りました。
山本>
何でも自分で作りますよね。こういうものから映像まで。
吉田>
ラートに関するものが何にも無いんで(苦笑)
自分があったらいいな!
って思うものが無いなら作ろうって発想です。
誰か頼みだと本当にいつできるかが分からない状態になってしまうので、
映像とかチラシとか自分で作れる範囲のものなら作ろうか、
って感じです。
ただ、文章力とかはあまり無いので
人にチェックしてもらったりはしてます。
山本>
あの映像はビックリしましたよ。
すごく構成がちゃんとしているなって思いました。
吉田>
映像はパフォーマンスのお仕事を始めてから
一番に必要になるものなんですね。
マネージャが個人のタレントをPRするのにも
口では限界があるし、特にラートはこういう予想もしない動きを
したりするので、1分の映像を見てもらった方が
伝わりやすいってことで。
特に海外の場合は
「とりあえずあなたのデモビデオを送ってくれ」
って流れなんですよ。
最初に映像での審査があって初めてその人のレジュメに目を通す、
というスタイルになっているので、
とにかく自分のビデオをYouTubeにアップしないと始まらないんです。
山本>
必須ツールなんですね。
吉田>
そうなんです。
ビデオもプロの方に頼んだらもっといいのが
出来上がるのかもしれないけどそのお金も無いし。
山本>
そういう自分で作ろうとするところがすごくいいですね。
ちょっとずれるかも知れないけど、
これは宮地さんとも話したんですけど、
アスリートは競技だけでなく、より自分が競技しやすい、
続けやすい環境作りを自分からしていくのが大切だなって思うんです。
ある意味、ビジネス的センスみたいなものとかも
必要だろうし、逆にそれをやっていけば競技だけじゃなく
いろんな可能性が出てくるし、良いですよね。
吉田>
ラートだけで食べていけてる人って世界的に見てもごくわずかで、
私もまだまだ半人前ではあるんですけど…
今のところそれが出来ているのはエンターテイメントの
世界でやっている人くらいで、競技だけで食べていけている人は
聞いたことがありません。
競技ではドイツが強くて日本も今年世界一になったんですけど…
山本>
日本は世界一なんですか!
吉田>
世界一なんですよ!
でも知られてないでしょ?
それがホントに悲しいんですけど、
世界チャンピオンになっても
それを取り巻く人たちが協力したり
選手自身が発信していかないと、
何も知られないまま、知ろうとされることもないまま
過ぎ去ってしまうんですよ。
それがもったいないなと思って
自分でも発信しているんです。
ビジネスの話をするとお金が動かない競技は
発達しないと思うんです。
何らかの形でもいいのでまずは個人で発信したり、
企業さんと絡んでお金を生み出すとか、
アスリートを広告に使うことでそのスポーツを広めたりとか、
まだまだ出来ることはたくさんあるんです。
ラートに関しても日本でそういう風にやろうと
実行している人は少ないのが私は非常に気になるところです。
山本>
ラートの競技人口ってどのくらいなんですか?
吉田>
競技人口は全日本選手権で100人くらいです。
山本>
100人ですか!
選手権に出られない人も含めると?
吉田>
若干増えるくらいです。
100〜200人くらいだと思います。
山本>
がんばれば、ぼくも十分トップを目指せますかね!
吉田>
(笑)
子供たちにはこれから注目のスポーツとして見てもらいたいです。
ただ広めたい一方でひとつ問題があって、
特に参加をオープンにしているクラスで
指導出来る人があまりいないんですね。
体操教室に通うようにラート教室に通う、
そういう将来が一番いいなと私は思っているのですが、
外部コーチがいるとか顧問がいるとか、
そういう強力な体制を作っていかないといけないんです。
時間がかかる事ではあるのですが、
少しずつではありますが動いている実感がでてきました。
というのは、全日本選手権に出てくる学校、
特に大学が増えてきたんですね。
あと、ジュニアの選手が増えてきたこととかを見ると、
大学を卒業した人がそれぞれにラートの普及に向かって
活動した成果が出てきているのかなって思います。
山本>
望さんもコーチ業を始めていて、
自分が競技をする、自分が伝える、
そしてさらに後進に教えるというフェーズに入ってますよね。
吉田>
ええ。やりがいを感じますよ、日々。
2010年9月から2011年11月まで
アメリカのシカゴを拠点に本格的に活動を始めたんです。
山本>
それは選手として?
吉田>
そうです、選手として、次の世界選手権でも
もっと上を目指したくて。
シカゴにドイツ人の素晴らしいラートのコーチがいて、
彼は現役のパフォーマーでもあるんですけど、
彼が自分の仕事のアシスタントを募集していることを
ラートの先輩に勧めてもらったんです。
ちょうどその時、私自身も
「このままじゃいけない気がする!」
って思っていた時期で、もっと強くなりたいし、
その時やっていた舞台のお仕事と競技の両立の理解が
なかなか得られず…で、
「自分は何をホントはやりたいんだろう?」
て考えてみて、
「もっと強くなってもっと上手になりたい」
というのが一番だったので、
このチャンスに行ってみよう!ということで、
周りの理解も得て行きました。
そのコーチのアシスタントに付いて
小学生から大人までのいろんなクラスを教える
チャンスをいただいて、現場でひとつずつ学ばせてもらったんです。
山本>
その教えることが自分のパフォーマンスにも
すごく生きてきたんですね?
吉田>
はい、教えることでいろいろな気づきがありますし、
相手の年齢によって伝えやすい言い方とかがあるので、
いろんな人に教えることが出来たのは
非常にありがたい経験だったと思います。
山本>
スポーツに限らず、人に伝えることって
すごく自分へのフィードバックがあって身になりますもんね。
吉田>
そうなんです。
そんなことを向こうですごく感じて帰国した時、
「私、今、誰にも教える環境とかが無いや!」
って思ったんです。
見せるチャンスもなければ教えるチャンスも無いってことで、
まず「見せる」ことに関してはオーディションを受けて
サムライロックオーケストラに参加しました。
あと「教える」ことに関しては
ラートを地元の西東京で教えたいと思って
有志を募って「西東京ラートサークル」を立ち上げたんです。
山本>
(手元のチラシを手に)「吉田望 ラート」で検索!
これは自作ですか?
吉田>
はい(笑)
いろいろ案を出して、
これを作ってくれた人と話し合って決めたと思います。
山本>
そうなんですね。
しかし、そもそもなんでラートに出会ったんですか?
吉田>
ラートとの出会いは、中学生の時にテレビと新聞で
ほぼ同時期に見つけたのがきっかけなんです。
テレビはなんだったかよく覚えていないんですけど、
新聞は筑波大学の記事だったんです。
その当時から筑波大学ではラートをやっていて、
記事を見たと時、
「あっ!こんなものが世の中に存在するんだ!
お母さん、私これやってみたいよ」
って母に言ったんです。
ちょうどその時期学校がすごくつまんなくて
学校に行きたくなくて…悩んでた時期で。
学校の先生が嫌いだったんですよ。
普通に部活もやってましたし授業も出てたんですけど、
毎日学校嫌だなって思っていたんです。
山本>
その時部活は何をやっていたんですか?
吉田>
体操部でした。
体操競技を始めて平均台とか床とかをやっていたんですが、
毎日嫌だ嫌だ言いながら学校に行っている私を母が見ていて、
じゃあ学校以外で夢中になれるものをって
いろいろ勧めてもくれたんです。
山本>
いいお母さんですね!
吉田>
そうなんです!
私の「やりたい!」って気持ちを
いつも尊重してくれて今まで育ててくれました。
お母さんありがとう!(笑)。
それで、当時はインターネットとかも無かったので、
母がその新聞記事にあった筑波大学に
電話で問い合わせてくれて、そしたら
ドイツからラートを持ち帰って来たという長谷川教授が
電話に出てくれて、そこから日本ラート協会に伝えてくれて、
そこから東海大学のラート部の当時の部長さんに
つなげてくれて東海大学のラート部で体験させて
もらえることになったんです。
非常に行動力のある母で、
そういうことをしてくれなったら
私も行動には移せなかったと思います。
山本>
うんうん。
それで、体験してどうだったんですか?
吉田>
あ、これは非常に楽しい!って。
そこにいてくれた大学生のお兄さんお姉さんたちが
すごくよくしてくださって、
「よかったら来週から来ればいいじゃん」
って軽く言われて
「いいんですかぁ?お願いしまーす!」
って図々しくも通い始めたんです(笑)
山本>
親子そろってグイグイ行くタイプですね(笑)
吉田>
そうなんです(笑)
それで、週末に練習に行かせてもらうという形で
ラートの練習を開始しました。
山本>
そこで夢中になるものが出来たんですね。
吉田>
何もとりえが無いな〜って思っていた私でも、
こうやって夢中になっていけるものが出来て、
たぶん当時の私にとっては非常に大切にしているものの
ひとつだったと思うんです。
学業と同じくらい、むしろそれ以上!くらいな。
で、ラートをやっていきたいから筑波大学に絶対に行くよ!
って言って、今の今までやらせてもらっています。
山本>
ラートとの出会いがあって、進学もそれに照準を合わせて決めて、
ってことですよね。
吉田>
好きなことばっかりです(笑)
山本>
リニューアルするド級!のキャッチフレーズは
「GO CRAZY, BE HAPPY!」っていうんですよ。
夢中になる人を伝えたいんです。
望さんはまさに夢中な人ですよ!
吉田>
ありがとうございます!
だいぶ夢中ですねー。
ラートと出会って15年くらい経ちますけど、
今もこれで自分自身もパフォーマンスする立場ですし、
日本もいい選手がたくさん出てきているので、
今トップにいる選手たちをどんどんメディアに
出したりとかして彼らを連れてイベントとかも
したいと思っています。
私はゆくゆくはしゃべり担当とか裏方で(笑)
山本>
しゃべりながら好きなようにやってるみたいな(笑)
吉田>
そうそうそんな感じで(笑)
初めてスポーツイベントのゲストとかに
呼んでいただけるようなったのは
2010年くらいだったんですけど、
その時は膝の前十字靭帯を切って
手術の2か月後とかだったので、
当然回れないから5人くらい選手を連れて行って
選手たちに全部やらせて自分はしゃべり担当として
ずっとしゃべってましたね(笑)
山本>
プロデューサー気質もあるわけですね(笑)
吉田>
選手たちをどんどん出させたいです。
ホントに人を感動させる価値があるし、
生業として舞台があるように、
観てお金をいただける価値もあると私は信じているので、
私なんかよりずっと上手で
競技歴も華やかな選手もたくさんいますから、
どんどん個人個人が前に出て行って欲しいです。
もし出ていく術が分からなければ私に聞いてください!
山本>
カッコいい!ここに来いよ!みたいな感じ(笑)
吉田>
ここに来いよ!一緒にタッグを組んでやろうぜ!(笑)
山本>
東海大学の先輩たちが受け入れてくれたように、
ドイツのコーチがアシスタントとして迎えてくれたように、
ウチへ来いよ!と。
吉田>
正直、私一人の力では限界があるのは感じてますし、
仲間が集まったらもっと面白い企画が出来るし、
パフォーマンスにしても人数が多ければ多いほど
迫力が増しますし、その魅力をいろんな方面から
伝えることが出来ますので、
一人でだけでなくグループでの活動も
どんどんやっていきたいと思っています。
山本>
競技自体はグループでの種目もあるのですか?
吉田>
いえ、競技は基本的に個人種目です。
ただ、国別対抗の団体戦はあります。
1人1人の個人戦の合計得点で競います。
山本>
シンクロナイズドスイミングみたいなやつはないんですね。
吉田>
もしあったら新競技になりますね。
ちなみにこのGボールには全日本大会があって、
今年で14回目を迎えるという意外にも長い歴史があるんです。
これは集団でやる演技もあって、
その名も「シンクロナイズドGボール部門」。
規定演技をいかにパートナーとシンクロさせて
減点なく行えるかを競う採点競技です。
他にも「オープン演技部門」という
オーディエンスが投票して1位を決める
っていう非常にシンプルで面白い種目もあるんです。
山本>
へー、すごく興味深い!
ところで望さんの経歴を見ると
チャンピオンになってらっしゃいますよね。
吉田>
はい!
Gボールの「計測競技部門」という個人種目があって、
Gボールの決められたルーティンをGボールから落ちずに
回数を重ねてポイントをかせぐ
1分間にローリング(ボールの上を転がる)を
何回出来るかカウントとかがある、
非常にシンプルな種目です。
山本>
いろんなものがシンプルなんですね。Gボールは。
吉田>
学生の時はちょっと大会運営に関わっていたりしたので、
バリバリ勝ちに行くとかはそういうつもりは無かったんです。
出てはいたけどシンクロとオープンとに
ちょこっと楽しみに出たりとかしてました。
でも、卒業して自由になったので、
計測(計測競技部門)も出ちゃおうかなっと思ってます。
私自身、今は楽しもうと思ってやってます。
山本>
もともと体操部でGボールとラートもやっていて、
今も両方やってらっしゃいますが、
バランスはどのように考えてますか?
吉田>
そうですねー。難しい質問ですね。
どっちも大好きなんですよ。
両方ともチャンスがあればパフォーマンスと教えるのと
両方させてもらいたいって気持ちでいるので、
半々くらいですかね。
山本>
うんうん。僕ね、それってすごくいいと思うんですよ。
僕がジャッジする話でもないですけど(笑)
みんないろいろ決めないといけないみたいな感じ、
あるじゃないですか?
吉田>
あー、ありますね。
山本>
あなた何やってる人ですか?って。
1個のことに集中してやっている人もいますけど、
専門的なことが1個じゃなくてもいいじゃないですか。
両方なんですって正直でいいと思います。
しぼった方が世の中には分かりやすいというのはあるけど、
人の心ってそんなに単純じゃないし。
吉田>
たまに聞かれます。
「のんちゃんは何を目指しているの??」って。
そう言われても…好きなことを仕事にしたいんだよ
っていう感じですね。
山本>
それ、すごくいいですね。
吉田>
もうちょっとこれをビジネスとしてやっていきたいですね。
あと、幅広くやっているのは可能性をもっと探りたい
という意味もあって、教えることもやれば
パフォーマンスもしたりしてるんです。
あ、それと最近ラートの歌もあるんですよ!
山本>
では歌っていただきましょう!!(笑)
吉田>
体操もあるんですよ!
山本>
このタイミングでこの記事にラートのYouTube入ります(笑)
吉田>
あっ!どうしよう!まだ動画が編集できてない(笑)。
曲は出来てるんですよ、1番と2番とカラオケバージョン。
山本>
あれでしょ?以前見せてもらったやつ。
吉田>
そうです、皆さんにやってもらった例のやつです。
ラートのイベントに徐々に出るようになって
持ち時間をいただいた時に、
自分がしゃべったり技を披露したりする以外に、
「この後みんなと回る時間もあるよ!」
ってなった時に私がずっとしゃべるよりも、
曲にラートの豆知識が入っていて準備体操にもなっちゃったら
一石二鳥だなって。
それでみんなの口から
「ラート、ラート」
って言葉が出てくるようになれば覚えるでしょ?(笑)
山本>
刷り込みですね(笑)
吉田>
これは「ラートの曲が必要だ!」
って思ったんです。
体操のお姉さん的なことは結構得意なんですよね。
で、「ラートのテーマソングは誰も作ってないから作ろう!」って。
山本>
またクリエイティブ魂が湧いてきたんですね。
それを思い付いたのはいつですか?
吉田>
2年以上前です。
山本>
それは夜ですか?朝ですか?
吉田>
えっと〜覚えてないですよ(笑)
もやもやっとずっと思っていたんですよ。
あるイベントでご一緒させていただいた
童謡シンガーソングライターの
しかのてつや(http://shikanotetsuya.syncl.jp)さんという方が
いろいろスポーツのテーマ曲とかを作っていらして、
「この人だったらラートの曲を素敵に作ってくれるかもしれない!」
と思って、打ち上げの時に話に行ったんです。
「ラートの歌を作りたいんですよ」
って言ったら
「あっ!面白そうだね」
って言ってくださって。
あっためてあっためて2年くらいかかったんですけど、
今年の2月に自分の声でレコーディングをして出来たんですよ!
山本>
やったぁ!
吉田>
超うれしいっす(笑)
山本>
もうムフフでしょ?
吉田>
もっといろんなところでやりたくてしょうがないです。
「歌って」って言われればどこでも歌っちゃう(笑)
山本>
曲はどこかで配信とかするんですか?
吉田>
配信については今、計画中です。
初めにミュージックビデオかな〜って思ってます。
山本>
ビデオがあった方がいいですよね。
見ながら体操が出来るやつね。
吉田>
そうなんです。
去年も4か月くらいアメリカに行ってたんですけど、
その間にそのミュージックビデオ用に
とにかくたくさん素材を集めようと思って、
いろんな国の人に
「ちょっとラートの曲を作ったんだよ」
って言って体操を教えてやってもらったりしてました。
今もその動画を集めているところなんですけど、
もうちょっと時間がかかりそうですが早く発信したいです。
山本>
出来上がったら紹介させてくださいね。
吉田>
完成したらすぐ連絡します!
山本>
何か…夢中ですね!いろいろ(笑)
吉田>
そうですね!
無かったものを作っていく楽しさとか
知っていただく楽しさとかを
ここ数年で感じてそれがやりがいになっているんだと思います。
自己満足だけじゃダメで、その反響があるから楽しくて、
舞台のお仕事だったらステージに立って
お客さんが反応してくれるから
それで初めて価値があるのであって、
ブログとかで情報発信することも、
どこかで誰かがラートを検索した時に
知ってもらえるチャンスになったら
それは意味があるものなので、
そういう知るきっかけになる存在になれれば、
と思っていろいろやらせてもらってます。
山本>
それは表裏一体じゃないですか?
ご自身がプレーヤーとしてやる時も
パフォーマーとしてやる時も、
あるいは情報発信のためにラートの関わることを
クリエーションしていくことも、自己満足も大切だと思います。
なぜなら、なにより自分が楽しくないといけない、
一番最初におっしゃっていたお母さんと言っていた
「楽しかった」って気持ちが大切じゃないですか。
反面、それもあるけど周りにも影響があるのも楽しみだし、
という。バランスが大切なんですね。
吉田>
自分も楽しくて周りも楽しいことになったらホント幸せなことですよね!
山本>
(テーブルの上にあるラートのシューズを見て)
これ、触れてませんでしたね。
吉田>
これはラートをする時に履く靴です。
山本>
実際の競技でも履いているんですか?
吉田>
こういうタイプの靴を履いています。
つま先が伸びるんですよ。
山本>
バレエのトゥシューズみたいな感じですかね?
吉田>
あとはジャズシューズとか。
でもこれはジャズシューズよりも底がしっかりしています。
着地もありますので。
これはプーマさんにスポンサーに付いて欲しいなと思っています。
これもアタックしないとですね!
で、これはラートの専用グッズです。
今日はラートを持ってくることが出来なかったので、
そのアイテムを持ってきました。
山本>
これはどこに付けるものですか?
吉田>
これは足部です。
山本>
素材はデニムなんですね。カッコいい。
吉田>
素材はいろいろあって牛革のものもあったりするんですけど、
私はデニム素材で中にフェルトが入っている
しっかりめのものの方がよくフィットして
やりやすいので好きです。
山本>
(ラートの動画を見ながら)ラートは詳しくないですけど、
輪っかの中でいろいろ移動するじゃないですか?
これは最初に輪の中に入った時に
スポッて足入れするものなんですか?
吉田>
外すのはとても簡単なのではじめから
はめてればいいと思います。
ただ、国際選手権のルールは日本のとは異なるんですよ。
音楽付きの演技になると、
いつのタイミングでもベルトをはめていいので、
演技の中でさりげなくはめていきます。
ベルトをキュキュッとはめる作業が
どうしても演技に見えないというのが
ラートのパフォーマンスをする人にとっては
見せたくない部分なんですよ。
なので、ベルトをスムースにはめる、
それで抜けない形を作る訓練をするんです。
山本>
面白いですね。
所作をカッコよく見せることってあるじゃないですか。
例えば俳優さんが煙草に火をつけるカッコよさとか。
要は見ていて気持ちいい所作かどうかってことですよね。
吉田>
そうです。作業と感じないようなさりげなさとかですね。
山本>
スキーや自転車のようなカチャってやつ(ビンディング)
とかあるといいね。
吉田>
たしかに!でも逆さまになったりもするから、
足にかなりの圧力がかかるんですよ。
山本>
あ、じゃあカチャだとダメですね。
吉田>
そうですねー。カチャだと不安ですね。
自分の筋力を信じれないと怖いと思います。
グッズとしてはこんな感じです。
山本>
着るものはどんなものですか?
吉田>
競技会の時にはレオタードを着ます。
体操競技と一緒です。
山本>
男性も体操競技と一緒?
吉田>
そうです。男性も体操競技のユニフォームを着ます。
山本>
パフォーマンスの時は?
吉田>
それは自由です。
ただ、いつも衣装さんに作ってもらう時は
回るときに支障が無いように細かい注文を結構付けています。
すごくやりにくいと思うんですけどね。衣装さんとしては。
山本>
そうですよね。
何かビラビラして引っかかったりしたらヤバいですもんね。
吉田>
表側にゴツゴツしているものやフリルとか
いっぱい付いていると厳しくて、
お腹でクルクルって回る技があって、
スカートが付いていると巻き込んじゃってビリッて
破れたりすることになるんで。
フリルはお腹側には付けないで後ろ側だけとかにしています。
山本>
なるほど。
吉田>
あと、自分で衣装を選ぶ場合は、動きやすさを重視しつつ、
自分が作る演技に合うものをいろいろなところで探します。
世界中どこの地方に行っても、
ラートの靴と使えそうな衣装を探してしまうクセがあります。
山本>
夢中になってるんですね(笑)
吉田>
そうですね(笑)
山本>
そういうアンテナをはっているってことですね。
吉田>
そうかもしれません。
旅先での出会いって何でも今限りじゃないですか。
たぶんここには一生来ないだろうなって思うと
つい買い過ぎちゃったり(笑)
いつか役に立ったりするからって買うから在庫が多くなっちゃって、
使っていない衣装とかも…。
山本>
ちょっと夢中とは違う話になっちゃいましたね。
性格の話になっちゃった(笑)
そうそう、聞きたかったことがあって、
前回のハンググライダーの鈴木さんや
今日会ったカメラマンの方と話して
そういう話になったんですけど、
道具を使っていて意識が道具の先までいっている、
身体の拡張とか、そういう感覚ってあるんですか?
吉田>
あ、ありますね。
ラートの場合は器具に力を伝えて回しますので、
力の使い方とか体重の傾け方とかは非常に敏感になります。
山本>
(ハンググライダーの)鈴木さんは飛んでいて
この先にちょっとした気流が来たことが体に感じられるって
言うんですよ。
あと、カメラマンの方の話しの場合は、
素人の僕らが
「あっ!これ撮っておきたい」
って撮ってみたら
「あれ?なんか違う」
みたいなことはあるじゃないですか。
でも、その人の場合はもう普段歩いている時に
景色を見ている自分がレンズらしいんですよ。
自分の感覚がカメラにもなっていて、
例えば「あの看板を撮ると、何ミリのレンズだとこうで、
絞りはこうだとこう見えるんだ」
とか分かるらしいんです。
目が35㎜レンズになっているんだそうです。
吉田>
すごーい!!
山本>
で、山とか風景も撮影するんですけど、
いろんなレンズを持っているとすごく荷物が
重くなるんですけど、
「あっ!ここはあのレンズで」
って時にそれを持っていないとすごく悔しいので
全部持って行くんだそうです。
それぐらい道具と親和性があるんだなと思って、
ラートについてもその辺を聞いてみたかったんです。
吉田>
ありますよー。
ラートは器具と人間ということもあるんですけど、
回る床質に非常に気を使います。
その日の気候や湿度によってラートが重く感じられたり。
湿気が多い日だと床がベタッとして少し重く感じられたりします。
逆に乾燥している時はいつものパワーで回ると、
軽く回り過ぎてしまいます。
1回限りのイベントでは、床の事前確認は必ずします。
リノリウムとか木とかを必ず聞くんですけど、
いざ現場に行ってみると全然違ったりすることもありますし、
あと、リノリウムの下の素材が何かによって反発力も違うんです。
そういうことがラートは影響するんです。
ラートと私だけだったらまだコントロールしやすいんですけど、
床質まで絡むと臨機応変にやるしかない。
それも経験を積んでくると少しずつ対応できるようになってきます。
山本>
そういうのっていつも頭で考えているんですか?
吉田>
考えてます。感じるし、考えながらやっています。
技によって力の掛け方を強めにしようとか弱めにしようとか、
この切り替えを早くしないと次が危ないとか、
瞬時に察知してすぐに対応する、ということをやっています。
舞台のお仕事でいろんな現場に行かせていただいたおかげで、
すぐに床質を察知する能力が身に付いたんでしょうね。
あと、競技会で海外に行くと、ラートも若干違えば
床も初めて触る床だったりします。
山本>
競技会ってマイ・ラートでするんじゃないんですか?
吉田>
海外戦の場合は持って行きません。
日本人でもマイ・ラートを持っていなくて
ラートをやっている人はたくさんいますし、
むしろ持っている人の方が少ないんです。
海外戦では一部例外を除いて
開催国がラートを準備することになっています。
山本>
同じ条件で、みたいな感じですか?
吉田>
そうです。
作るメーカーさんとか作られた年度とか、
鉄の周りに巻かれている合成樹脂の削れ具合とか、
そういうものに加えて床質によって力加減とかが変わってくるので、
そういうところでの対応力は付いたと思います。
湿気があるときの柔らかい床とかはラートが重くて大変です。
山本>
よくサッカーでピッチが重いとかそういうことと似てますね。
砂漠をバイクで走るレースをしている人が言ってましたけど、
周囲の環境と自分が一体化しているような感覚で
あまり考えずに気持ちよく乗れているような時があって、
曲がった先に障害物がいきなり現れても
気が付いたらそれを回避出来ていた
ということもあるんだそうです。
きっと訓練や経験を重ねていくうちに、
考えていたら間に合わないような事態にも
対応出来るようになるんだろうなって思うんです。
吉田>
そうですね。それはありますね。
考えてたら間に合わないこと。
無意識にやっている場合もありますしね。
山本>
望さんにとってラートの醍醐味とか夢中になれる理由ってなんですか?
吉田>
ふたつあって、ひとつはラートを回っているときの
見える世界とか感覚とかが楽しくて好きって言うことです。
もうひとつは、ラートを続けてきたことで世界中に友達が出来て、
日本中でもラートをやっていたから繋がれた人たちがいたり、
行けた現場があったり、見えたステージからの景色があったり。
そういういろんな場所にラートが連れて行ってくれるってことが
非常に楽しかったから続けてこれてるんですね。
山本>
面白いですね、ラートが連れて行ってくれたんだ。
吉田>
そうなんです!
山本>
いい言葉ですね。
吉田>
アメリカに行くまでは英語も全然しゃべれなかったんですよ。
アメリカに住んでるドイツ人のもとに行くってことは
英語で話すってことになるので、必死になって勉強もしましたし。
山本>
行く前に勉強したんですか?
吉田>
英語の勉強を何もしないで行くのはダメだと思って、
でも時間もお金も無くて、100円ショップで売っていた
100円の英会話CDを移動中に聞いたりしてました。
山本>
マジですか。100円ショップすごい!
吉田>
すごいゆっくりしゃべってくれるんですよ。
「Hello! How are you?」を「こんにちは、お元気ですか?」
みたいな感じの繰り返しです。
そういうのを聞いていたのと、
近所でやっていた週に1回500円で参加出来る
外国のネイティブの先生を招くママさん英会話サークル
に通っていたんです。
山本>
そういうコストパフォーマンスに優れたものを
見つける力がハンパないですね!
吉田>
ラートは英語が話せないと仕事にならないですし、
コーチをするなら伝えないといけない。
初めての現場がユースサーカスのコーチのアシスタントだったんですけど、
対象年齢は小学生から高校生くらいまでで、
アクロバットやラートを週3回教えていました。
加えて他にもラートのクラスも教えていて、
コーチからいきなり「準備体操しろ」って一言言われて、
子供たちの中に入って「My name is Nozomi.」から始めました。
自分をコーチとはとても言えないけど言わなくてはいけなくて、
すべて「Like this」から始めました。
「こんな感じで」って。
そしたら、クラスの中に親切な男の子がいて、
「望は何も言わなくていいよ。
僕が言ってあげるから望はやってていいよ」
って言ってくれて、私がやったことを彼が英語にして
みんなに伝えてくれたんです。
私は彼が言ったことを覚えて
「さっきなんて言ったの?」って後で聞いたりして。
山本>
その子の存在は大きいですね。
吉田>
大きいです!
しかも、彼が私がアメリカのコーチとして
大会に出させた最初の生徒になって、
コーチとして彼のデビュー戦にも連れ添ったんです。
山本>
それは良い話ですね〜。
吉田>
かつて助けてもらった子を今度は私が担当コーチとして
演技構成とか練習から本番までずっと付いていました。
彼が私をコーチにしてくれたって感じです。
それは今も忘れません。
本当に周りの人たちに助けられて向こうでやって来られました。
分からないことはすぐ聞いてそれを言ってみるというスタンスで、
どこかのコーチがなにかのタイミングで言ったことを
自分にそのタイミングが来た時に言ってみるとか。
例えば簡単なところだと、技が出来た時に
「Good job!」とか「Nice job!」とかちゃんと言うとか。
あと、みんなの注目を集めたい時に
「Hey guys! pay attention!」
と一言言えばみんながこっちを向くというのを
あのコーチが言ったからやってみるとか。
「やった!通じた!」
みたいなプチ感動の連続で英語が話せるようになったんです。
山本>
もうすべて実践ですね。実践の人ですよね。
吉田望は実践の人です(笑)
吉田>
そうです、実践の人です(笑)
理論だけでは分からないことがいっぱいです。
理論だけでは分からないから体験してみようとか体感してみようとか。
山本>
行動第一はいいことだと思います。
今日、別のところで行動を先にする経済っていいよねって
話をしたんです。
自分がやろうと思っていることを、
お金が先じゃなく行動が先でやってみる。
最初は大変だけど、それに対して面白いと思う人がきっと出てくる。
そうするとその関係は対等になるんですね。
お金は発生するんだけどお金で仕切られない対等さというか。
アスリートの人たちってみんなそういう人たちだから、
皆さんの思いを伝えて世界を作っていきたいですね。
吉田>
行動していこー!!ってことですね。
アクションはホント大切ですよ、人の心に響かせるためにも。
今ってWebで見て分かった気になったりするじゃないですか。
でも、そうじゃない。
自分の目で見て体感して、それで自分にとって良いと思ったり
良くないなと思ったり。
それで初めて分かったと言えるみたいな。
山本>
最後に皆さんにお伝えしたいこととかありますか?
吉田>
6月5日と6日に日本青年会でサムライ・ロック・
池谷直樹という元体操選手が舞台をプロデュースします。
出演しているメンバーのほとんどが元トップアスリートです。
山本>
体操の田中理恵さんとかも出るんですね。
吉田>
そうなんです。田中理恵ちゃんもゲストで5日に出演します。
パフォーマンスだけでなく音楽とのコラボレーションが
面白いステージです。
競技活動を終えた後もこういう生きる道がア
スリートのみんなにはあるんだよ、ということも伝えたいです。
こういうエンターテイメントの世界で
競技で何十年も積み重ねてきた努力が
人を感動させることが出来るということは、
非常に価値があると思っています。
稽古はめちゃめちゃつらくて舞台の内容も
ギリギリのところをみんなやっているんで、
ぶっちゃけ、本番の時はみんな体がボロボロです(笑)
そのくらい攻めていけば良いものが出来ると思っています。
山本>
うんうん。
知り合いに役者の人がいますけど、
舞台の数か月前ってボロボロになってました。
この舞台は皆さんの調和により出来ているんだと思うんですけど、
ひとりひとりがある意味肩書を持って出ているわけじゃないですか。
それぞれが競技を背負って出ているワールドカップみたいな感じですよね。
競技は違う代表戦みたい。
吉田>
稽古の時からアピール合戦ではありますね。
こういうところに集まる人はみんな出たがり屋さんだし、
行動力もあるし。私なんて凡人です(笑)
山本>
そうかなぁ?(笑)
吉田>
そういう中でいかに自分の良い出番を作ってもらえるかを
池谷さんにアピールすることも大切だったりして、
私も四苦八苦しています。
Gボールとラートで2つの構成を持たせてもらっていますし。
だから本当に刺激的な現場です。
ぜひ皆さんに観に来てほしいです。
音楽とのコラボも迫力があります。
生バンドも舞台に上がっているので、
ある部分でもし失敗しても音楽がカバーしてくれたり(笑)。
でも、そういうことがライブでは本当にあるんです。
山本>
サムライロックオーケストラは年に1回くらいやっているんですか?
吉田>
この公演を皮切りに、12月まで全国約20か所をツアーで回る予定です。
山本>
活躍を楽しみにしています。ありがとうございました。
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「ラートが素晴らしい出会いを運んでくれて、
いろんな場所に連れて行ってくれる」
と語ってくださった望さん。
とにかく何でも実践してみよう!という彼女の持ち前の
バイタリティーと15歳から連れ添うラートへの熱い思いの結晶を、
あなたもサムライロックオーケストラの舞台で感じてみませんか?
<吉田望>
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<サムライ・ロック・
http://samurai-rock-orchestra.
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