新しい連載企画のスタートです。
現在、世界151カ国16万km自転車の旅をされているサイクリスト小口良平さんの
旅の手記です。
ド級!では、現在北米を走る小口さんの壮大な旅の手記を小口さんご自身のセレクトでおおくりします。
パミール高原からの旅の様子をどうぞ。
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①パミール高原
昨日、2013年7月15日、
ようやくタジキスタンのドゥシャンベに着きました。
予定より5日も遅れてです。
原因はいまだかつてない悪環境で、
ここまでの長距離を漕いだことがなかったからです。
標高900m~4655mまでのアップダウンを
繰り返す峠が11個ありました。
気温は-10℃~35℃。
雨や雪、雷、雹、さらに谷から吹く向かい風と、
常に自然とともにありました。
道は常にオフロード。
岩石や倒木、土砂崩れにあげくには砂漠状態。
何度も転倒、落車しました。
アップダウンも多いので、ブレーキの握りも尋常ではありません。
全ての指先と爪がはがれるぐらい炎症しました。
体もがたがたです。
体重も8kg落ちました。
これ以上ない経験ができました。
そして私の訪れたパミール高原はこれまでにない世界でした。
驚いたのは本物の空気を吸えたことです。
1日3台くらい通る車。
車が来るのが1km以上先からわかります。
車の音ではなく、車が発するガソリン臭で分かりました。
今までずっとガソリンの臭いをかぎ続けて、
鼻が麻痺していただけだったんですね。
人間の鼻は本来するどいのだと実感しました。
防衛本能で、刺激臭をシャットアウトしていただけなんです。
踏み荒らされずに残っているパミールの自然。
日中、誰にも会わないことをいいことに、全裸で堂々と川遊び。
夜半、トイレに行くためにテントを開けて外に出ようとしたのですが・・・、
怖くなってまた中に入りました。
星が襲ってくるような近さだったんです。
この夜空はチベット以上です。
世界は広い。
チベットを越えるような場所がまだまだあるんですね。
わくわくしてきます。
ただ予想以上に時間がかかり、ウズベキスタンのビザが7月14日~8月13日
とすでに始まっています。
トルクメニスタンのビザ待ちをタシュケントでしないといけない都合上、
もうすぐに出発しなければなりません。
ビシュケクを出たのが、6月23日ですから、その日から毎日走りっぱなし。
タシュケント到着予定は7月22日くらいになりそうです。
急がねば・・・。
ウズベキスタンまで3300mの峠がまだ2つ残っている・・・。
次の無事の報告はタシュケントより出来ると思います。
(キルギスの遊牧民テントでホームステイ)
(パミールの宝)
(カザフスタン人の方の家に民泊)
(吹雪の中、遊牧民の移動式テント「ユルタ」の中に入れてもらい、助けてもらった場面)
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