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栗城史多の夢「冒険の共有」〜新たなるチャレンジ〜その3

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いよいよ本日エベレスト頂上アタックされる栗城史多さん。

(2015/10/7現在)

栗城さんとの雑談の第三弾は、

(雑談は前回のエベレスト後、凍傷からの復活でブロードピーク登頂に成功された直後です)

冒険の共有とリアル体験について語っております♪♪

 

第一弾:栗城史多の夢「冒険の共有」〜新たなるチャレンジ〜その1

第二弾:栗城史多の夢「冒険の共有」〜新たなるチャレンジ〜その2

 

(文章・写真=池ノ谷英郎/聞き手=山本喜昭)

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栗城>

ある意味、極端な部類の人たちになっちゃうと思うから、

変態っていうか・・・(笑)

だけど僕はナルシストみたいなのが

もうちょっと世の中に増えてもいいかなって思いますけどね。

 

 

山本>

ホントそう思いますね。

さっきの話じゃないですけど、

出る杭は打つ世の中ですからね。

人と一緒がいい、的な。

 

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栗城>

今、僕が映画を作ろうとしているのは、

子供たちって講演会とかで話をするより

映像の方が入りやすいというのもあるんです。

その中でまさに「出る杭になろう」みたいなことを

言いたいですね。

「出る杭は打たれるから出ちゃダメ」的な

風潮が子供たちに広がっているような気がして、

すると人生の幅も狭くなるし。

もっと僕は夢とかアイデンティティーとかを

発信していった方がいいと思うし、

子供たちにとって自分がやりたいことを

いきなり見つけるのは難しいかもしれないけど、

そういうのが見つかった時にきちんと表現できるような

教育が大切なんじゃないかなって思います。

 

 

山本>

自分はこうだ、って言えるようになる、

できるようにする教育ってことですね。

 

 

栗城>

そういうのが大切なんじゃないかなって思うんです。

やっぱり海外とか言っても

「君は何者なんだ?」って言われるのがすごくあって、

「僕はこういう者だ」っていうと仲良くなれる。

自分が何者かを言えないでいると

やっぱり伝わらないんです。

別にそれが実現できなくてもいいと思うんですよ。

「今、僕はこういうのを目指している」って。

 

 

山本>

そのプロセスが大事なんですね。

 

 

栗城>

そうです。それがすごく大切だと僕は思うんです。

映画を通してそういうのが表現できたらいいなって思っています。

 

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山本>

自分のためと人のためって物事にはあるじゃあないですか。

僕はすごく興味があるんです、

スポーツにしても冒険にしても。

究極的に思うのは、僕はランニングが好きなんですけど、

それは自分のためというか自分が気持ちいいから

走っているんですけど、巡り巡ると何かしら人の役に立って

「ありがとう」って言われることがあると思うんです。

相手に影響を与えるっていうことが相手と自分のためでも

あったりするし、そういう部分って意識していたりするんですか?

 

 

栗城>

そうですねぇ。

 

 

山本>

実際に山に登っているとき、いわゆる極限状態のときって

自分と向き合ってらっしゃると思うんですけど。

 

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栗城>

やはり最後のアタックとなるとあらゆるものを

そぎ落としていくので本当に

山と自分が向き合うようになるんですね。

ベースキャンプにいるときは衛星端末で

Facebookとかも全部見て、

みんながどういう反応をしてくれているのか

とかも気になるし、スタッフもコメントを見て

みんな喜ぶんですよ。

特に今回(ブロードピーク遠征)はパキスタン人のスタッフが

4人いたんですけど、パキスタンって治安が悪いので

観光客が来ないんですよ。

でも彼らも観光客に来てもらいたいし、

自分たちの国をきれいに撮って配信して

そこにこういう反応が来てるよって言うと

すごく喜ぶんですよ。

彼らもいつも以上にモチベーションも上がって

「栗城を登らせるために今日は美味しいもの作らなくちゃ」

ってヤギの頭の鍋とかが食事に出てきたりするんですよ(笑)

 

 

山本>

それはすごい(笑)

 

 

栗城>

やっぱり誰かが喜んでくれるっていうのは

人間の本能として単純にうれしいんですよね。

「冒険の共有」をやらないで山を登る方法っていうのは

いっぱいあるわけなんですけど、

むしろ中継をやらない方がお金もかからないですし、

楽に行けるし(笑)

 

 

山本>

撮った後でカメラを取りに戻らなくていいですもんね(笑)

 

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栗城>

そうそう(笑)

あと、これは僕の中の本能的なものかもしれないんですけど、

未知の世界に行ってみたいっていうのがあるんですよね。

それは何かというと、山を極めていく世界って

山の先輩方を見ていたり自分が登っていく中で

なんとなんくイメージができるんです。

まだまだ僕は若輩者で経験を積んでいく必要があるんですけど、

単に山を極めるのじゃない、世界を見ながら

山と地上を繋いでいくとその先には

いったい何が見えるんだろう?みたいな好奇心です。

 

 

山本>

なるほど、そういう意味での「未知の世界」なんですね。

 

 

栗城>

それは目に見える景色じゃないんですよ。

 

 

山本>

領域、というか・・・

 

 

栗城>

そうですね。今までは水と油とされていた世界を

繋げられると思っているし、

その繋いだ先に見えた世界っていうのは、

たぶん今までの登山家たちも見ていないだろうし、

僕はそれを見てみたいと思ったんです。

だから僕にとって「冒険の共有」というのは

新しい冒険というか発見なんですよね。

見てくれた人からの反応がこうだったとか、

実はこういうこともできるんじゃないかとか、

毎回発見があるので新しい世界を見ることができたのかなって。

今、地球上では探検というものが

だんだんなくなってきていますよね。

 

 

山本>

物理的に未知なものがなくなってきているってことですよね。

 

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栗城>

今はGoogle Earthとかでどこでも見えちゃう。

「ブロードピーク」って入れてGoogle Earthを

ポチッとするとブロードピークの頂上が見えちゃう、

みたいな(笑)

で、「もう見たからいいや」ってなっちゃいそうなところを、

どうやってリアルなものと地上とを繋げるか。

それはとてもやりがいがあるというか・・・

 

 

山本>

Google Earthで見られるものって

どうしたって無機質じゃないですか。

そこへ栗城さんが取り付いて登れるにしろ登れないにしろ、

気分のいい時も落ち込んでいる時も、

そういう酸いも甘いも共有によってさらけ出すことで

一気に有機的になっていくんですよね。

それがあるから見ている人に伝わって、

それこそ「ありがとう」って言葉になったりするんだと思います。

 

 

栗城>

Google Earthとかってすごいんですけど、

でも、寂しいことにそれで満足しちゃう人がいるんですよ。

結構ネットの世界って危なくて、

僕自身も「半分山・半分ネット」の世界に

足を突っ込んじゃってて、満足しちゃうんですよ。

 

 

山本>

行った気になっちゃう。

 

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栗城>

そう、行った気になっちゃうんです。

情報とかも便利なまとめサイトとかあって、

それを読んだだけでそれを知った気になっちゃうみたいな。

知った気になった、っていうのは言ってみれば

それは勘違いだと思うんですけど、

現実にはそういう人が増えてきているんです。

そうすると、「それ以上知らなくていいや」って

なってしまってますます外に出なくなってしまう。

僕はネットというのはすごく便利だし

知らない世界も見られるんだけど、

僕は思うのは、みんなをリアルな世界というか

外に出て欲しいなってことなんです。

「そんな世界があるなら俺も行ってみよう」って

思わせるためにはどうすればいいのかな、

というのが今の課題なんです。

だから見て終わるんじゃなくて、

見て知った気になって終わるんじゃなくて、

自分も行ってみようって思ってもらえるような。

別にヒマラヤじゃなくていいんです。

 

 

山本>

旅行でも行った気になりますもんね。

あまりにもネットに情報があふれているから。

 

 

栗城>

それが寂しいですね。

結局自分が生きているところはネットの世界じゃなくて、

リアルにここにいるってことだから、

それをどう生かしてどう生きるかってことに

間接的にでも繋げることができたらって思います。

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第3回の雑談はここまで。

第4回はいよいよ最終回。お楽しみに☆

 

第一弾:栗城史多の夢「冒険の共有」〜新たなるチャレンジ〜その1

第二弾:栗城史多の夢「冒険の共有」〜新たなるチャレンジ〜その2

 

 

栗城史多さん公式サイト

http://www.kurikiyama.jp/

 

 

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