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ハンググライダーの魅力を伝えたい! 〜ハンググライダー日本代表鈴木由路 〜

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突撃!雑談インタビュー第3回のゲストは、

大空を舞台に世界で戦うハンググライダー選手の鈴木由路さん。

競技者としてだけでなく、ハンググライダーはもちろん

他のマイナースポーツの普及にも力を注いでいる鈴木さんに、

空を飛ぶ魅力や競技のこと、そして、普及に対する想いなどを

ググッと語っていただきました!

  (文章・写真=池ノ谷英郎/聞き手=山本喜昭)

 

ーーーーーーーーー

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山本>

お久しぶりです。

最近ハンググライダーの方はどうですか?

 

 

鈴木>

お久しぶりです。

ハンググライダーは最近不調なんですよ。

 

 

山本>

成績がですか?

 

 

鈴木>

そうです。

 

 

山本>

そう言えば先日ブログに書いてましたよね。

その要因とか自己分析されているんですか?

 

 

鈴木>

してます。

去年の世界選手権がすごい調子がよかったのですが…。

 

 

山本>

オーストラリアで行なわれた大会ですよね?

 

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鈴木>

そう、去年の1月のオーストラリアでの世界選手権です。

それが自分の実力以上の成績が出せて、

数字的には32位とイマイチだったのかもしれないけど、

途中11位になれるくらいまでいけたんです。

ハンググライダーって経験が重要なスポーツで、

世界でも日本でも40歳を過ぎてから伸びてくる人が多いんです。

ちなみに去年のチャンピオンも48歳です。

経験が重要なハンググライダーというスポーツにおいて、

まだ経験が浅い僕が32位になれたのは

結構いいところまでいけたんじゃないのかな、

と思っているんです。

過去の日本人の選手では抜群に強い選手でも

50位だったりとか。

しかも条件が過酷で、すごい長い距離を

10日間くらいで飛ぶ大会だったんです。

毎日毎日宿舎に帰ってくるのが深夜になって、

距離も最低でも150㎞で、後半には200㎞を超えるのが

当たり前になってくるんです。

 

 

山本>

後半になると長くなってくるんですか!ドSですね(笑)

 

 

鈴木>

ドSな人なんですよ、主催者が(笑)

ゴール出来るのは全体の3割とか、

世界選手権だと全体の5割くらいなんですけど、

大会側としては差をつけたかったんでしょうね。

あと今日はどこを飛ぶとかはその日に決まるんですよ。

その日のコンディションに合わせて。

今日は北風が吹いているから南へ飛んで行こう、とか。

 

 

山本>

いくつか候補があらかじめあってその中から決めていくんですか?

 

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鈴木>

いや、明日の天気予報がこうだから明日はこうしようとか

そういう感じですね。

成績もゴールした選手の中で

タイム差により決まっていくんですけど、

1分の間に10人がゴールしたり。

3〜5時間も飛んでいるのに1分の間に

たくさんゴールしたりするので、

これじゃ差が付かないってことで、

どんどん過酷になっていくんです。

で、その過酷な状況下で32位というのは

僕の実力では考えられない成績だったんです。

 

 

山本>

そうなんですね。

最後の最後で一発大逆転みたいなことはあるんですか?

 

 

鈴木>

10日間の合計点を競うのでそれはないですね。

後半になればなるほど順位の変動は少なくなっていきます。

オーストラリアはコンディションが非常に良くて、

サーマル(上昇気流のこと)が頻繁に出ているので

見つけるのがそんなに難しくない。

そういう環境下でいい飛びが出来たんです。

 

その後帰国して最初の国内の大会は準優勝だったんですけど、

それも気象条件がすごい良い大会だったんです。

日本は基本的にオーストラリアみたいに

いいサーマルがバンバン出てくるみたいことは無くて、

タイミングだったりとかサーマルを捕まえるとかを

丁寧にやらないと降りてしまうようなトリッキーなコンディションが

混じっていることが多いんです。

準優勝した次の大会以降はそれを忘れていて、

オーストラリアで飛んでた時のような感覚で

スピード重視の飛び方をしてしまって失敗したんです。

 

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山本>

それ(日本の環境で飛ぶ感覚)を戻すのに時間がかかったと。

それでも世界選手権ではいいインプットがあったのでしょうね?

 

 

鈴木>

そうですね。

すばらしい体験だったのですが、それを国内仕様に

戻せなかったんですね…

世界選手権では大会10日間で

トータル60時間以上飛んでいるんですけど、

1日長い時で7時間半、短い時で5時間とか飛んでいて、

それが体に染みついちゃったのかな、という感じです。

本当はコンディションごとに頭の切り替えを

ちゃんとしないといけないんですけどね。

 

 

山本>

日本のコンディションは難しいってことですか?

 

 

鈴木>

それはあると思います。

 

 

山本>

海外の選手が日本の大会に来ることもあるんですか?

 

 

鈴木>

たまにありますね。

去年のチャンピオンはマンフレッドっていうんですけど、

彼が日本に来たときはあまりいいコンディションではなかった。

でも、彼は僕らの想像を超えた別次元の飛びをして

トップになりました。

 

 

山本>

やはりすごいやつはすごいと。

 

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鈴木>

そうですね。

ハンググライダー界では「神」と呼ばれている存在なんです。

でも、他のトップパイロットが来日した時に

大量の選手がゴールするような大会で

彼はゴールできなかったりとかもありました。

 

 

山本>

マンフレッド選手はどのくらいの年齢なんですか。

 

 

鈴木>

今年49歳になると思います。

マンフレッドの他にトーマスというチェコの選手がいて、

その2人が「神」と呼ばれています。

1991年年くらいからマンフレッドとトーマスが世界選手権ではダントツで、

昨日はマンフレッドがトップで今日はトーマスがトップで

というようなことを繰り返して、

トーマスが勝って世界選手権三連覇したらしいです。

トーマスは引退して、その後マンフレッドが三連覇。

それが「神」と呼ばれる二人です。

 

 

山本>

ライバルは互いを成長させるんですね。

ちなみにハンググライダーはヨーロッパ勢が強いんですか?

 

 

鈴木>

今は特にイタリアが強いですね。

国別の団体戦も去年はイタリアが優勝しています。

個人戦ではマンフレッドが優勝したんですけど、

その前の2年間はイタリアのアレックスという選手が

連覇していました。

 

 

山本>

何が違うんですかね?

たとえば(ハンググライダーの)文化が根付いているとか。

企業なり国なりのバックアップがあるとか。

そういう環境的な違いとかがあるんですかね。

あとは飛べるフィールドが多いとか。

どうですか?

 

 

鈴木>

たぶんヨーロッパは山岳地帯が多くていいコンディションで飛べるし、

山岳地帯だと気象状態もコロコロ変わるので

コンディションの違いも経験できる。

あと、ヨーロッパは車で移動できるから

いろんな国の大会に出て経験を積めるんですよ。

経験と意味でいうと、オーストラリアのジョニーって選手も

レッドブルからスポンサーをもらって世界を転戦して場数を踏めている。

そう考えると僕に必要なのはやはり場数かな、と。

 

 

山本>

いろいろな大会に挑める環境づくりが大事ですよね。

 

 

鈴木>

そうなんですね。

 

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山本>

でもそれは鈴木さんだけではなく、

日本のハンググライダー界全体の課題でもあるんじゃないですか?

 

 

鈴木>

そうですね。もっと言うと世界も同じですけどね。

ジョニーの話を聞くと、

大会に参加する費用を捻出するためにネットできる

仕事を持っているそうなんです。

 

 

山本>

なるほど、飛ぶだけではなく、

そうやって収入を得ているんですね。

経験が必要な重要なスポーツなら

より多くの環境で飛ぶことが重要ですもんね。

 

 

鈴木>

やっぱりハイレベルな世界の大会に出ることが

大事だろうなって思うんですけど、僕には資金面でまだ厳しい。

 

 

山本>

どうしましょうか!

 

 

鈴木>

そういう環境に身を置ける仕事も探してはいるんですけどね。

 

 

山本>

やっぱり企業などのスポンサーが一番?

 

 

鈴木>

企業などのスポンサーはとてもありがたいです。

でも無くなったら終わりですからね。

それだけではない、仕組みというか仕事をつくらないと

と模索中です。

応援してくれる企業さんがあれば

もちろん全力でお返しできるようにしますけれど(笑)

 

 

山本>

どういうことを模索されているんですか?

 

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鈴木>

今考えているのはマイナースポーツのアスリート仲間と一緒に

体験会を開催して、マイナースポーツの普及に力を入れていき、

いろんな競技が集まる事で、

それをお金に変えられたらいいなと思っています。

 

 

山本>

そこから活動の環境が創れるように、ということですか?

資金面は結構どのアスリートも抱えている問題ですよね。

今おっしゃったみたいに選手自身が

自分のやりたいことをやれる環境を作るってことは

すごく大事だと思います。

スポンサーを取りに行くのは、ご時世的になかなか厳しいけど、

自分たちでその活動を前面に出していって

それを応援してくれる形になるといいですよね。

 

 

鈴木>

そうなんです。

 

 

山本>

マイナースポーツ体験会ではどんなことをやっているんですか?

 

 

鈴木>

今はラートというのをやっています。

 

 

山本>

ご自身もやっているんですよね?

 

 

鈴木>

体験の時は僕も一緒にやってます。

他にはキンボールといって大玉転がしくらい

大きいボールを使ってそれを地面に落とさないようにする

スポーツがあるんです。

 

 

山本>

ほう、キンボール。

何人でやるスポーツなんですか?

 

 

鈴木>

それがちょっと特殊で、1チーム4人編成で

3チームでやるのが公式なんです。

特徴はボールがすごく軽いです。

大きなボールだけれど1㎏くらいしかないので

それを打つんですが、

打つ前に相手チームの色を言って、

その色の相手チームは拾えないと減点になる。

 

 

山本>

へぇー。減点主義ですか(笑)。

どこの国が発祥なんですか?

 

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鈴木>

カナダが発祥だそうですよ。

 

 

山本>

それをやっている日本選手というか教える人がいるわけですよね?

 

 

鈴木>

はい。

マイナースポーツの体験サークルを作って活動してるんですけど、

僕の知り合いでその競技で世界で活躍するレベルくらいの人を

講師に呼んで一般に方にそれを体験していただく、

という風にしています。

 

 

山本>

いろいろなスポーツに興味がある人が、

そこに行くことで体験が出来る、

そういうところを狙っているわけですね。

でも、よくそんな競技の選手とつながりがありますよね。

探してもなかなか見つからないんじゃないかと思うんですけど。

キンボールとかも。

 

 

鈴木>

キンボールの選手と知り合ったのは、

2012年に僕がアスリートとしてマルハンさんから

スポンサーをもらった関係です。

マルハンさんはマイナースポーツの

アスリートのオーディションをしていて、

選手がプレゼンをして選ばれるとスポンサーをしてもらえる

「マルハン・ワールドチャレンジャーズ」という

取組みをされています。

そこで出会ったのがきっかけです。

 

 

山本>

以前の鈴木さんのプレゼン聴きましたよ。すごくよかったです。

肩入れ無しで(笑)

 

 

鈴木>

ありがとうございます(笑)

同世代の企業に勤めている仲間にプレゼンのやり方とか

いろいろ教わったんです。

今思えばたぶん他の選手たちはそういうことを

していなかったんだと思います。

僕はそのオーディション「マルハン・ワールドチャレンジャーズ」の

第2回で受賞したんですけど、第3回の時に

「これまで1年間やってきてどうですか?」

ってことで登壇したんですけど、

その時にキンボールの選手がオーディションを受けに来ていたんです。

キンボールの選手とはそこで知り合いました。

 

 

山本>

マルハンさんはなぜマイナースポーツを応援しようとしているんですか?

 

 

鈴木>

世界で活躍している人を応援したいというか、

チャレンジ精神を求めているそうです。

マルハン社長も甲子園球児だったそうで、

やはりスポーツが好きなんだと思います。

 

 

山本>

そうですか。

ところで鈴木さん。

ハンググライダーをしようと思ったのはなぜなんですか?

一般的には競技であることを知らない人が

ほとんどだと思いますが、競技があることを見つけて

それに挑戦しようと思ったところとかも

お聞かせいただけますか?

 

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鈴木>

そもそも飛ぶきっかけになったのは、

小学生の時、毎日寝ている時に

空を飛ぶ夢を見ていたことに始まります。

 

 

山本>

ほう、それは見ようと思って見たんですか?

 

 

鈴木>

いや、自然に飛んでましたね(笑)

最初は自転車で漕ぐようなポーズで、

家の周りをフワーっと浮いてたんですね。

 

 

山本>

映画「E.T.」を見た直後だったとか(笑)。

 

 

鈴木>

「E.T.」ですか?

それでそんなにインパクトを受けた覚えはないのですが。。

どちらかと言えばドラえもんのタケコプターで

のび太君がしずかちゃんちのお風呂を覗きに行くような…

 

 

山本>

覗きたかったと(笑)。

 

 

鈴木>

いやぁ〜どうですかね(笑)。

で、小学校高学年になると誰かに追いかけられる

夢を見るようになったんです。

最初は捕まりそうになりながら逃げているんだけど、

ふと地上から2階にジャンプできるようになって、

今度は地上から4階にジャンプできるようになって、

その次は地上から屋上までジャンプできるようになって、

さらに屋上から隣の家にジャンプできるようになって…。

 

 

山本>

ヤマカシですね。

 

 

鈴木>

ヤマカシってなんですか?

 

 

山本>

フリーランニングともいわれてますが、ビルからビルへとか都会の構造物を飛び回るスポーツの人たちです。

 

 

鈴木>

あー、なるほど。そうですね。

それで距離がどんどん伸びていって、

しまいには飛べるようになってるんです。

そんな頃、宮崎駿さんのジブリ作品「天空の城ラピュタ」

を観て感銘を受けたんです!

 

 

山本>

これだ!と。

 

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鈴木>

ラピュタの中でパズーとシータが見張り台の

タコに乗って二人で見張っていて、

そこで夜明けを迎えるシーンがあったんですけど、

「こんな景色が見れるんだ」って

強烈なインスピレーションを受けたんです。

 

 

山本>

それはシータと乗りたいっていう思いではなくて?(笑)

 

 

鈴木>

いやそれはそうですけど(笑)。

あとはナウシカ(「風の谷のナウシカ」)もメーヴェで自由自在に飛んで、

ラピュタではフラップターっていう空を飛べる乗り物で飛んでいて、

「これに乗りたい、あの景色を見たい」と思ったんです。

でも具体的に空を飛ぶなんてという思いはなかったので

中学、高校の時はバスケ部に入りました。

すごく下手なんですけど。

身長が低いからという理由だけでガードをやらされて(笑)。

で、大学に入る前、高校3年生くらいの時に

自宅近くの多摩川の土手でパラグライダーの練習をしている人がいて、

「あっ!これ空を飛ぶやつじゃん」って

その人の姿を河原で体育座りして見ていたんです。

 

 

山本>

多摩川でパラグライダーが出来るんですか?

 

 

鈴木>

いや、飛び立つ練習だけですね。

土手の上から練習している人がいて、

当時はそんなに気が強くなかったので

「声かけてくれないなー」って思っていたりしたのですが、

30分くらいたって「聞きに行かなくちゃ」って思って

がんばって聞きに行きました。

そしたらパラグライダーってのはこういうもんで

こういうライセンスがあって、とかいろいろ聞けたんです。

「よし、パラグライダーやろう!」

って家に帰ってネットでパラグライダーを調べたとき、

ハンググライダーを見つけて、

「あっ!これ羽があるよ。

ラピュタでパズーとシータが乗ってたやつと一緒じゃん!」

って知って、

ハンググライダーサークルがある大学を探して受験しました。

 

 

山本>

受験の動機がハンググライダーなんですね。

 

 

鈴木>

そうですね。それで大学に入って初めてハンググライダーに出会ったんです。

 

 

山本>

大学のハンググライダーサークルでは競技をやるんですか?

 

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鈴木>

いや、競技ではなく基本的には飛んで楽しむという感じでした。

で、飛んで下りて楽しいを繰り返しているうちに、

中には飛んでそのまま上がっていく人がいて、

「ああ、あれやりたいな」って思って上がる練習を始めて、

僕も上がれるようになったんです。

そんな中、隣の地区に1歳上の2年生で

ハンググライダーの大会に出ているミッチーという人がいるのを知って、

「ミッチーは大会で頑張っているらしい。

じゃ、僕も大会に出てミッチーをやっつけよう」

と大会に出て面白さにハマっていったという感じですね。

 

 

山本>

ミッチーの存在が大会に参加するきっかけなんですね。

 

 

鈴木>

はいそうです。

大学2年の時に大会に出始めたころ、

ミッチーが3年を終わった後に1年休学して

世界に転戦するという話になったんです。

それを追うように僕も2年が終わる頃に休学したのですが、

お金が無かったのでミッチーのように世界を転戦とはいきませんでした。

ひたすら国内で毎日練習して、

1年休学の最後の3か月だけミッチーと一緒に

オーストラリアに行って大会に4つ出たんです。

そこで世界の飛びを知って、

どんどん上達したって感じですね。

 

 

山本>

で、今に至ると。

 

 

鈴木>

そうですね。

ミッチーはカリスマ的なヤツで、

学生のうちに世界選手権に出るっていう目標を掲げていたんですね。

じゃ、僕も学生のうちに世界選手権に出る!

って意気込んでいたんです(笑)

 

 

山本>

なるほど!ミッチーをモデリングしていたんですね。

 

 

鈴木>

そうですね、兄ちゃんについていくみたいな感じで。

 

 

山本>

良い先輩がいたわけですよね。

 

 

鈴木>

ミッチーのおかげで今の自分がいると思っています。

 

 

山本>

ミッチーは今も飛んでらっしゃるんですか?

 

 

鈴木>

今、仕事がいそがしくてアメリカで働いてます。

ミッチーは僕よりなんでも先を行っていて、

子供も2人いていい家庭を築いています(笑)。

で、ミッチーは学生のうちに世界選手権出場を成し遂げたんです。

同じ目標を掲げていた僕もその次の世界選手権に出場できたんです。

ミッチーが出たのが2005年だったのですが、

2007年のアメリカでの世界選手権の前に

プレ世界選手権(以下、プレ大会)があって、

それで良い成績を残せればワイルドカードと言って

日本国内のランキングで上位に入らなくても

世界選手権に出場できる資格が与えられたんです。

で、僕の武器はなんだ?

上位に入れるチャンスはなんだ?

というのをとことん分析して、

プレ大会で29位に入れて世界選手権に出場する

権利を得られたんです。

結局のところ僕は学生のうちに世界選手権出場は

出来なかったんですけど、学生最後の年にプレ大会で

世界選手権の出場資格を得て、そうやって社会人1年目で出場する

ことが出来ました。

社会人1年目でまだ研修中にも関わらず、

「すみません、(世界選手権)行ってきます!」って(笑)。

 

 

山本>

それは勇気が必要だったでしょうね。

多摩川でパラグライダーの人に声を掛けるより(笑)。

 

 

鈴木>

世界選手権だからきっといいって言ってくれるだろう!って。

 

 

山本>

良い会社ですね。

 

 

鈴木>

はい。

その会社には4年間勤めて、

有休も取りやすくていい会社だったんですけど、

僕は普及活動への夢も持っていて、

これほど楽しいスポーツをたくさんの人にやって欲しい

と思っていたんです。

 

 

山本>

自分の環境づくりというよりみんなが楽しめる環境づくりって

感じに変わっていった?

 

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鈴木>

いや、僕の場合はもっとシンプルで、

「こんなに楽しいんだからみんなもやるといいのに!」って。

そんなこともやりたくて、競技に理解のあるいい会社だったんですけど

辞めちゃいました。

で、貧乏生活が始まるわけです(笑)

 

 

山本>

それからはハンググライダー一色になるわけですね。

それは何年頃ですか?

 

 

鈴木>

2011年です。

何をしたらいいのかわからないけどとりあえず出来ることをと思って、

他のアスリートが集まるところにいったりして。

為末大さんが主宰する「アスリート・ソサエティ」に顔を出して、

いろんなアスリートと知り合いになり、

そこでトレイルランナーの宮地藤雄さんと知り合いました。

それで宮地さんが主催するランニングイベントに

招待されるようになりました。

その頃に「マルハン・ワールドチャレンジャーズ」に受賞して

スポンサードをもらって2013年の世界選手権に集中して

取り組んだら良い結果が出せたんです。

 

 

山本>

そこでハンググライダーもおニューなったんですね。

 

 

鈴木>

そうです。

スポンサーのお金で最新で一番いいヤツで

しかもオプションも付けて金に糸目を付けずに(笑)

 

 

山本>

やっぱり全然違うんですか?

機体って言うんですか?ハンググライダーの場合。

 

 

鈴木>

機体と言います。

全然違いますね。

僕は「モイス」ってメーカーの機体がお気に入りで、

長年それに乗っています。

 

 

山本>

さきほど、世界選手権のプレ大会の前に自分の得手不得手を

とことん分析したとおっしゃってましたが、

それはどんな内容ですか?

 

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鈴木>

なにしろぼくは世界でみると経験が少ないので、

サーマル(上昇気流)を探す時に、

サーマルは目に見えないのでそのサインを探します。

太陽の光で地面が温まって上昇気流が起こって、

それが冷やされて雲になるんです。

その中でも例えば底が平らな積雲の下に

上昇気流は起こるんです。

ただ、上昇気流が終わって雲になって流されていくのもあるので、

積雲がいっぱいあっても雲によってサーマルが

有ったり無かったりするので、それを見極めるのがとても難しい。

僕は経験値が少ない分だけサーマルを見つけるのが厳しかったのですが、

幸い目が良くて他の選手の機体を見つけるのが得意だったので、

他の機体の上がり具合とかからサーマルを見極めたりしました。

 

 

山本>

なるほど、すごい!

実際のレースの作戦はどうやって組み立てたのですか?

 

 

鈴木>

あんまり意識してなかったんですけど、

世界選手権のプレ大会でワイルドカードを

獲得するにはどうしたらよいか、

というのを考えに考えました。

プレ大会は11日間あったんですけど、

上手い選手でも日によってゴールしたり

途中で降りちゃったりするんです。

そこで、タイムは遅くてもゴールだけはしよう

という作戦に決めました。

速度を競う競技なので、選手は普通スピードを重視するので

サーマルがあっても弱ければそれをパスして

もっといいサーマルを探したりします。

だから、スピードを意識してリスクを持って先を目指したけど

サーマルが見つけられなくて降りてしまったりといった

リスクがあるんです。

 

 

山本>

むちゃくちゃ面白いですね!

 

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鈴木>

そうなんです、でもすごく難しいところもあるんです。

良いサーマルを見つけないといけない、

でも、良いサーマルを見つけようとリスクを負っていくと

結果的に降りてしまったり、という競技なんです。

僕の場合はスピードこそそんなに無いけど

絶対に降りないようにしようと決めていました。

良い得点は取れなくてもゴールさえ出来れば

上位30位以内には入れるので、

平均点狙いで行った結果、ワイルドカードを獲得できたんです。

 

 

山本>

ある意味、知力の勝負ですよね。

 

 

鈴木>

「空の上のチェス」みたいな感じですね。

 

 

山本>

ほう、チェスですか。おもしろい!

ずっと考えているわけですか?

飛んでいる間は。いかに速く遠くへって感じで。

 

 

鈴木>

そうですね。考えちゃいますね。

 

 

山本>

サーマルがあるかどうかってのは考えたり

経験を積むと分かるものですか?

 

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鈴木>

雲の様子を見て判断していくんです。

ただ、雲が無い日もあるのでそう言う場合は地形を見ます。

サーマルの近くには気流の乱れがあって、

それによって飛び方を変えるんですけど、

サーマルから離れていてもサーマルの存在を

見極められる距離があるんです、

それは人それぞれなんですが。

 

 

山本>

面白いですね。

だから夢中になったんですね。

 

 

鈴木>

はい。

トップの選手がゴール出来なくても下位の選手が

大量にゴール出来たりすることもあるので、

そういう意味では下剋上出来る要素のあるスポーツなんですけど、

トータルで見るとやはり上手い選手が上位に入るんです。

 

 

山本>

そこが経験値とか引き出しの違いなんでしょうね。

 

 

鈴木>

そうですね。

飛んで降りるのがすごく面白くてそれだけを求めて

この世界に入ったんですけど、

競技を始めてからは競技のただ飛ぶだけではない

面白さも知りました。

それも伝えられたらいいな、

って思っています。

 

あと僕には夢があって、それはハンググライダーの大会を

テレビで放映することなんです。

すごく難しいけど面白いと思うんです。

この競技をぜひ見てもらいたいです。

各選手にGPSを付けて選手の動きを追いかけたり、

カメラを付けた軽飛行機で選手の様子を撮影したり。

そういう番組で解説をやりたいんです。

 

 

山本>

解説の鈴木さんです、って感じで(笑)。

そういうことをやっている国はあるんですか?

 

 

鈴木>

(笑)無いんじゃないですかね。

 

 

山本>

それはやりがいがありますね。

問題は金銭的なところでしょうか?

 

 

鈴木>

そうですね。

どこの国も競技人口が減っていて苦しい状況のようです。

趣味で飛ぶフライヤーの人口も減っています。

 

 

山本>

ちゃんと伝えていけば面白いと思って

興味を示す人がたくさんいると思います。

どうしますか?

やはりお金ですね(笑)。

でも、お金の前に伝えることは重要ですよね。

面白さを伝えるポイントはどこだと思っていますか?

 

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鈴木>

始めた時に「飛んでみたい」という強い思いがあったんですけど、

飛んでみるとやはり景色がすごくいいんですよ。

例えば登山で高い場所から見る景色もいいですけど、

山の場合は足元を見れば地面がある。

でも、ハンググライダーは360度全部が景色なんです。

それってすごいことだなって思うので、

それは伝えたいポイントですね。

あとは一番鳥に近いスポーツですね。

空を飛ぶスポーツって他にも

スカイダイビングとかパラグライダーとか、

セールプレーンという飛行機の形をしているけど動力を持ってないやつとか、

いろいろあるけど、一番鳥に近いのはハンググライダーなんです。

飛んでいて気流に乗ると翼が跳ね上がるので

そこにサーマルがあるのが分かる、

翼が体の一部になったような感覚になります。

ハンググライダーは両翼で全長10メートルくらいなんですけど、

片側5メートル先の気流を感じて判断して行動する、

鳥と一緒ですよね。

サーマルの中で旋回して高度を上げることを

「ソアリング」っていうんですけど、

トンビは「ソアリング・バード」って言われていて、

サーマルの中で羽ばたかずに旋回して高度を上げていく。

サーマルの中でソアリングしている中に

僕らが入って行ってもトンビは逃げないんです。

たぶん「こいつら(ソアリング)下手だなぁ」

って見下しているんでしょうね(笑)

逆に僕らはソアリング中のトンビを見つけると

「あっ!トンビ先生!」

って思うわけです。

トンビは自然界の生き物なので、

サーマルを捕まえるのがすごく上手い。

トンビが回ってたらその下に確実にサーマルがあるので、

大会の時に「トンビ先生」に助けられることも多々ありますね。

去年の世界選手権でもありました。

トンビと一緒に飛べる、鳥になれるというのも

ハンググライダーの魅力だと思います。

 

 

山本>

へえ、すごく興味深いですねー。

 

 

鈴木>

日本にもいろんな飛べるエリアがあるので、

それなりに飛べるようになったら

いろんな場所でいろんな景色を楽しめるようになります。

ツアーでいろんなエリアに行きますけど、

その地の空を飛んでその地の温泉に入って

その地の美味しい食事やお酒を楽しむなんて最高です。

飛んで、バーベキューして、温泉に入って、という感じです。

 

 

山本>

おわー、楽しそう。

鈴木さんは体験ツアーもやっているんですよね?

 

 

鈴木>

不定期ですが、やっています。

要望があればスケジュールを調整して開催も可能です。

土日は他のスケジュールも詰まっているので、

平日であれば開催しやすいです。

 

 

山本>

ツアーや体験会によって競技も普及していくといいですね。

ある意味、競技を楽しめる年齢(の上限)が高いのもいいですよね。

 

 

鈴木>

去年の世界選手権の日本代表選手6人の中では僕が一番若かったです。

 

山本>

今、おいくつでしたっけ?

 

 

鈴木>

今32歳です。

 

 

山本>

結構、先輩後輩の厳しい世界なのですか?

 

 

鈴木>

いや、そんなことはないですよ。

ハンググライダーをやっている人っていい人が多いです。

オーストラリアにミッチーと一緒に行ったときに、

現地の公園でテント張ったり車の中で寝たりしてたんですけど、

あるエリアで飛んだ時に

「おまえらはどこに泊まっているんだ?」

と聞かれて

「公園でテント泊だ」

って答えたら、

「俺の家の部屋がひとつ空いてるから使え」

と鍵を渡してくれたんです。

「すごいな、初対面なのに!」って。

どの国に行ってもハンググライダーの人はいい人ばっかりです。

 

 

山本>

それは魅力的ですね。

「ハンググライダーをやる人に悪い人はいない」

名言ですね(笑)。

ところでハンググライダーで飛ぶ人のことをパイロットと呼ぶんですか?

 

 

鈴木>

パイロットでもいいですよ。

ハンググライダーをやっている人たちは

自分たちのことを「フライヤー」って呼んでます。

 

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山本>

フライヤーですね。

フライヤーといえば、ここにフライヤー(チラシ)

がありますけど、こういうのを作ってくれる

応援してくれる仲間がいるのはありがたいですね。

 

 

鈴木>

僕の地元でもある昭島市にあるマルハン昭島店の店長さんが

作ってくれたんです。

サカイ店長ありがとうございます!

 

 

山本>

ありがとうございます(笑)

あ、鈴木さんって講演会もやっているんですか?

 

 

鈴木>

はい。やっています。

昨年はビジネスパーソン向けにセミナーをやりました。

あと、小学生に授業の一環で空についての

話をしたりとかもやっています。

その2週間後くらいに体験ツアーに子供たちを連れて行ったり。

山本さんも良くご存じのジャズ・ミュージシャンも

体験に来られて

「人生が変わる!」

っておっしゃってましたし、

子供たちに上昇気流の仕組みや風の仕組みを伝えるのもいいですよね。

小学校の遠足の一環とかで活用してもらえたらいいですね。

 

 

山本>

それは面白そうですね!

先におっしゃったビジネスパーソン向けには

どのような切り口で話をされるのですか?

 

 

鈴木>

去年の世界選手権に至るまでの経緯をお話しさせていただきました。

実力的には50位くらいのところだけど、

こういうことを準備してこういう考え方で

取り組んだことで結果を出すことが出来ました、とか。

自分の実力以上の成果を出すためのポイントは?という感じです。

 

 

山本>

参加者から何かフィードバックは有りましたか?

 

 

鈴木>

おかげさまで結構好評をいただきました。

新しい世界を知ることが出来て良かった、とかも言っていただきました!

 

 

山本>

そういうスポーツ界以外の業界との接点も重要ですよね。

 

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鈴木>

はい。

ビジネスマンの方ともそうですし、

子供たちとも接点をつくって空の世界を知ってほしいという思いもあります。

自然界の掟みたいなことを知ってもらいたいなとも思っています。

そうしてハンググライダー人口が増えてほしいです。

例えば大学に入って新しくアウトドアスポーツしたいと考えた時に、

スキー、スノボ、スキューバダイビングなど、

その中の選択肢にハンググライダーも入るのが

当たり前の世の中になったらいいなと思っています。

 

 

山本>

人間の根源的な欲求の中に

「飛びたい!」

っていうのがあると思うんですけど、

どこかで

「どうせ飛べないから」

って思っちゃってる人が多いかもしれないですよね。

そういうリミットを自分自身でかけてたり。

実際講演でお話されたり体験会で飛ぶことで、

そのリミッターが外れたりするのではないでしょうか。

 

 

鈴木>

そうなんです。

そういうことがすごく大事だと思います。

あと、

「こういうのをやっている人を知らなかった」

という感想も多かったです。

 

 

山本>

知らせることはホント重要ですよね。

そのために生まれてきたんでしょうね、鈴木さんは。

 

 

鈴木>

そうですね。

20年前くらい、そうバブル期の頃は

結構ハンググライダーをやっている人が

多かったみたいなんですけどね。

その後不況になったのも原因なんでしょうけど、

ハンググライダー人口は減っていきました。

そんな中でもやっぱり、

飛ぶ人が増えてほしいし、知ってほしい。

あとはさっき話したテレビ中継などを見て

ファンになる人が増えて欲しいなと思います。

 

 

山本>

ところで世界で目標にしている選手はいるのですか?

さきほどの「神」の人とか?

 

 

鈴木>

「神」の人はなかなか…そこまで行けたらいいですけどね。

世界ではジョニーですかねぇ。

僕の1歳上なんですよ。

 

 

山本>

どこの国の選手ですか?

 

 

鈴木>

オーストラリア人です。

最初にオーストラリアに行ったときに会ったんですけど、

お父さんがハンググライダーをやっていて、

ジョニーは子供の頃からやっているんです。

小さい頃から慣れ親しんでいるので

僕らより経験年数は10年くらい長いんです。

でも、同世代には勝ちたいですからがんばります。

 

 

山本>

競技の先って何か考えていたりするのですか?

テレビ解説者以外に。

 

 

鈴木>

東京都内でハンググライダーの練習が出来る施設・スクールを

作りたいというのはありますね。

基本的にはやはり山に行かないと出来ないスポーツですけど、

基礎的な連取を都内で練習できる場所があったらいいなと思います。

以前、室内のスキー場が合ったじゃないですか?

そんな風にお台場などで海風を利用した練習場を作るとか、

体育館の中で人工的に風を吹かせて練習する場所とか。

実際の飛ぶ練習って土日しか出来ないんですけど、

平日は都内で施設で練習して土日に飛ぶのにそなえる、

そういうスタイルが出来たらと思っています。

そういうのが経営したいですね。

なんか広がりすぎてませんか?(笑)

仲間にもよく言われるんです。

「お前は何をしたいんだ?」って。

 

 

山本>

核心に迫る質問ですね(笑)

 

 

鈴木>

普及とか言っているけど、

人にどうして欲しいとかそういうのばっかりだ、と。

でも、ハンググライダーが広まって欲しいというのが

僕の根本的な目標なんです。

ただ純粋にハンググライダーの楽しさを知ってもらいたいんです。

 

 

山本>

なるほど。よくわかりますそれ。

よくあるじゃないですか「自分が何をやりたいか」っていう質問。

ハンググライダーの魅力をみんなに知ってもらいたいってことが

鈴木さんの一番やりたいことなんですよね?

それでOKだと思います。

先日エベレスト登頂にチャレンジされている、

なすびさんにお話を伺ったんですけど、

「福島のために、福島のことを伝えるためにエベレストに登る」

っておっしゃってたんです。

自分のためではないんです。

「自分が気持ち良かったりとかそういうのもありますよね?」

って聞いてみたら、

「(そういうことも)あるにはあるけど、

もともと登山家でもないし、

純粋に福島のことを伝えたいから登るんだ」と。

それがやりたいことなんだと。

そう思うと、決して自分がどうありたいか

だけがやりたいことではなく、

まわりのためになることというのも

ひいては自分のやりたいことであると。

いやあ、自分が思ったことに従って

取り組むってのはいいことですよね。

僕は就活中の大学生と話す機会が結構あるんですけど、

やりたいことを見つけるのって大変なんですよね。

「何?やりたいことって?」

って無理やり考えるとドツボにはまってしまう。

自分にとって心地いいこととか、夢中になれることとか、

集中できることとかって考えた方がいいよね?

っていつも言うんです。

 

 

鈴木>

なるほど。

 

 

山本>

鈴木さんにとって「夢中になれること」は

ずばりハンググライダーを伝えることですか?

 

 

鈴木>

最近自分が通っていた大学に行って話したりするんですけど、

ハンググライダーの楽しさを伝える時って

あっという間に時間が過ぎて行って、

「僕はこれがやりたいんだな」

ってあらためて思いました。

 

 

山本>

素晴らしい。

いい感じの締めになってきましたね。ド級!的に(笑)。

「夢中になれることは、魅力を伝えること。by 鈴木由路」ですね。

 

 

鈴木>

はい(笑)。

 

 

山本>

競技者として自分が飛んで世界選手権で

良い成績を残すことも重要ではあるんでしょうけど、

競技をやっている以上は勝つことは重要だけど、

それだけが目的かというとみんながみんなそうではないですよね?

 

 

鈴木>

ハンググライダーってスポーツは競って楽しい人と

純粋に飛んで楽しい人と2つあると思うんです。

どちらもやっぱり最初は「飛びたいから」という動機なんです。

その本質の部分を伝えていきたいですね。

 

 

山本>

うんうん、

動機って重要ですもんね。

自分の背中を後押ししてくれる動機って。

 

 

鈴木>

はい。

僕がいつも講習生に言うのは、

センスとか体力とかってそれほど重要ではなくて、

情熱があれば誰でもライセンスを取れるということです。

講習生の中には不器用な子も何人かいるんですけど、

そういう子もがんばって練習すると同期の中で

一番うまくなったりするんです。

だから飛びたい気持ち・情熱が一番大事なものかな

って思うんです。

飛べば飛ぶほど上手くなるという言葉が

ハンググライダー界にはあるんですけど、

その通りなんですよね。

 

 

山本>

いい話しですね。

今後も鈴木さんの目標である競技・テレビ中継・練習場を作ること、

それらに一歩ずつでも近づけることを応援していきたいと思っています。

 

 

鈴木>

よろしくお願いします。

 

 

山本>

最後にイベントの告知とか言いたいことなどあればお願いします。

 

 

鈴木>

マイナースポーツ体験サークルをやっているんですけど

これらは月に1〜2回やっています。

あと、不定期ですがハンググライダーの体験ツアーも予定しています。

空はホントにいろんな感動が待っているところです。

上手くなればなるほどそれだけ感動体験が待っています。

普通に生きていたら絶対に味わえない体験が待っていますので、

ぜひご参加ください!

 

 

山本>

持ち物は「情熱」ですね!

ありがとうございました。

 

 

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ハンググライダーで鳥のように大空を飛ぶ魅力を

たくさんの人に知ってほしいと

熱く語ってくださった鈴木由路さん。

彼を魅了してやまない大空の魅力を、

体験ツアーに参加してみなさんも体験してみませんか。

あなたがまだ知らない新しい世界へテイクオフ!

持って行くものは「大空を飛びたい気持ち」と「情熱」です!

 

 

<鈴木由路>

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<マイナースポーツ体験サークル>

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